僕は幼い頃、よく木を削って遊んでいましたが大工の道は考えていなく、大学卒業後は東京で不動産関係の仕事に就きました。23歳の時に故郷である田辺市へ帰る事をきっかけに大工を始め、寺社仏閣や公共建築といった木工事に携わる中で手仕事に魅力を感じ、リノベーションに興味を抱きました。

古くなった建物に新たな価値を自分の手で吹き込む。
今では少なくなった「カンナ」や「ノミ」を使う姿もリノベーションの現場では日常で、古き良きものが現代いまでもカッコいいと思う場所になり、そこにまた人が集まり賑わいが生まれる姿に、木が、家が喜ぶ。

壊れたらできれば新しいものに買い替えてほしい。多くの企業なら、そう思うでしょう。
でも、できる限り修理・修繕しながら長く愛し続けていくことでしかつくれない、家との関係を大切にするために、注文住宅【MUKUむく】を始めました。

壊れたら買い換えるのではなく、時の経過に合わせ修理・修繕を繰り返すことでさらに長い年月を共に過ごしていけるよう、MUKUの家は「永久保証」としてお施主様が直したいと思っていただいた箇所は、責任を持って対応いたします。

大量生産、大量消費のものには生み出せない記憶をつくりたい。
良いものをつくるからこそ、その後もしっかりと手を施し対応したいのです。
大切に作ることで、過ごした時間が世代を超えて子どもたちの手に渡り、また暮らしを楽しむ。
修理・修繕を重ねることで、時間をつむぎ新しい家族へと受け継がれる。
誰かの思い出とともに、家に対する愛情も人から人へつながっていく。
自然の摂理と同じように全て循環され、笑顔から笑顔へ、連鎖していく。

大工にとって、これ以上の幸せはありません。

MUKU代表　中村　文雄